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 現代社会学部
 現代社会学科
 
教授
嘉本   伊都子
KAMOTO Itsuko

Fax.075-531-9124
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その他の所属・職名
現代社会研究科 公共圏創成専攻博士前期課程 指導教員
現代社会研究科 公共圏創成専攻博士後期課程 指導教員

取得学位
博士(学術)  総合研究大学院大学(総研大)  1997/09 

学生及び受験生へのメッセージ
先生の求める答えを探すのは大学では必要ありません。あなたの頭で考え、調べたことを「思いやり」をもって伝える。あたりまえを疑う「社会学」を専門にしています。考えることが楽しくなったら卒業です。   

研究分野
社会学 

キーワード
国際結婚研究をしていると、必ず、国際結婚しているのかと聞かれます。
2001年に出版した本の「あとがき」にも書きましたが、結婚そのものをしていません。「じゃあ、やってみてはいかがですか」と必ず、セクハラをされます。国際結婚研究のきっかけは、大学時代、英会話学校でアルバイトをしていたときの些細な会話からです。英国系の学校では、「イギリス人」という言葉がウェールズや、スコットランドやアイルランド出身の人の顔を曇らせることを学びました。しかし、どこの出身であろうと日本人女性の妻をもつケースが多いこと、なかには、夫が日本人で、妻はドイツとアメリカの“ハーフ”なのに、二人の会話は中国語(出会いは中国の西安の語学学校だった)というケース。実にさまざまなカップルが身近にいたましたので、国際結婚を卒論のテーマにしようと思いました。ある日、「なにを大学で勉強しているの?」と英語で聞かれ、国際結婚って、何て表現するんだっけ?と考えましたが、とりあえず、インターナショナル・マリッジと答えてみたのです。すると、「いいたいことは判るけど、英語ではそういわない」「じゃあ、なんて表現するの?」「イギリスでは、そんなの普通だから、ただのマリッジでいいんだよ。」「ええ!それでは困る!なんで?国際結婚なんて言葉があるの?」から始まったのです。
国際結婚という現象を通して、<社会>を見たいのであって、国際結婚そのものではないのですが、なかなかそれは理解してもらえないという研究をしています。 

研究テーマ
国際結婚の歴史社会学  国際結婚、歴史社会学、比較家族・社会史    国際結婚を通して、日本の近現代社会、あるいはグローバル社会の変容を社会学的にアプローチしています。

著書
嘉本伊都子2015 「レジメの作り方、レポートの書き方」嘉本伊都子、霜田求、手塚洋輔、中田兼介、中山貴夫、西尾久美子編著 『現代社会を読み解く』晃洋書房   晃洋書房    2015/03       
嘉本伊都子 「国際結婚の誕生、その後」藤原良雄編 『なぜ今、移民問題か』藤原書店  藤原書店  304-310  2014/07  藤原良雄編    学位論文を出版した『国際結婚の誕生』のその後を歴史的に書いて欲しいという依頼をうけた原稿である。国際結婚が誕生すると、「よそ者」そして、その子の扱いをめぐる問題が不可欠であることをハーグ条約まで、その変遷を描いた。 
“Creating Spatial Hierarchies:The Koseki, Early International Marriage and Intermarriage.” David Chapman and Karl Krogness, Karl eds., Japan’s Household Registration System and Citizenship, Oxon: Routledge, pp.79-92  Routledge  79-92  2014/01  Itsuko Kamoto    戸籍と国籍に関する論集を作るので、寄稿して欲しいとの依頼を受けて執筆した。英語に編著者でもあるDavid Chapman and Karl Krogness氏が全面協力して下さって実現した。博士論文のエッセンスと植民地における内鮮結婚問題まで広げて論じた。 
加茂直樹、初瀬龍平、南野佳代、西尾久美子編著 『現代社会研究入門』  晃洋書房   297-313  2010/03  嘉本伊都子 「21世紀日本の課題としての自己表現―『思いやり』の実践―」    2010年の第一セミスターの基礎演習科目で使用することを目的とした京都女子大学現代社会学部のFDの一環として執筆した。21世紀の日本においてなぜ「思いやり」を込めて自己表現をする必要があるかを論じた。具体的には、自己紹介、レジメの書き方、レポートの書き方をわかりやすく解説しただけでなく、担当者のみならず、学部教員にも利用できるように、レポート提出前のチェック・シートなど工夫をこらした。297-313頁。 
平野敏政編 『家族・都市・村落生活の近現代』  慶応義塾大学出版会  55-84  2009/04  嘉本伊都子 「国際結婚と家族・都市・村落――日本型モダニティへの希求」    2009年の平野敏政先生の慶応義塾大学退官記念論集のなかの論文執筆を依頼されたもの。日本社会の変容が、いかに家族・都市・村落と国際結婚の変容がかかわってきたかを、日本型モダニティの希求という点から論じた。拙著『国際結婚論!?』歴史編、現代編は、女子学生の教科書であるが、当該論文は、そのアカデミックなダイジェスト・ヴァージョンと位置づけられるものである。55-84頁。 
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論文
"Japanese International Marriages (Kokusai Kekkon): A Long Duree History, from Early Modern Japan To Imperial Japan"  Williams, Duncan eds. Hapa Japan, Kaya Press  その他  単著  1, 103-125  2017/02  Itsuko Kamoto (Tr. Nadia Kanagawa)  9781885030535    Hapa とはアメリカ英語で、和製英語の「ハーフ」に近い言葉である。HapaでもあるWilliams教授から歴史編に原稿を依頼され、江戸時代から植民地時代にいたる射程で、国際結婚の歴史を論じた。 
Creating Spatial Hierarchies:The Koseki, Early International Marriage and Intermarriage  David Chapman, and Karl Krogness, eds., Japan’s Household Registration System and Citizenship Routledge  その他  単著    2014  Itsuko Kamoto       
「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」(ハーグ条約)をめぐる問題(研究動向)  『家族社会学研究』  学術雑誌  単著  26/ 2, 157-164  2014/10  嘉本伊都子      2014年4月に日本も締結国となった「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」(ハーグ条約)についての研究動向を学会から執筆依頼された。ハーグ条約を日本が締結するまでの動向、2012年の民法改正とハーグ条約で問題となる親権問題、面会交流、子の引渡しなどを『家庭裁判所月報』に掲載された論文等から明確にした。ハーグ条約の案件は、外務省が中央当局、実際の審判や決定は東京と大阪の家庭裁判所が担当する。ハーグ条約に関連する問題は、国際結婚に限らず、日本の家庭裁判所における大きな変化について、家族社会学が見落としてきた点についても指摘した。 
「結婚移住女性と多文化共生—震災と離婚という視点から」  『現代社会研究科論集』  大学・研究所紀要  単著  8, 1-33  2014/03  嘉本伊都子      2013年12月8日日本学術会議講堂で開催されたジェンダー部会とエスニシティ部会のジョイント・フォーラム「多文化共生社会の現在と在日外国籍女性」での報告をまとめたものであるが、科学研究費補助金 基礎研究(A)「アジアにおける結婚・離婚移住ネットワークの多方向性と還流性に関する実証研究」(研究代表者:石井香世子東洋英和女子大学、課題番号 232510060001,平成23年度〜平成25年度)の分担助成金の研究成果を含む。特に2014年に締結された「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」(ハーグ条約)の関連法が国会を通過したばかりであった。差別や偏見が露呈しやすい地震と離婚という<非日常>的なイヴェントから、多文化共生と結婚移住女性が直面する問題に焦点をあてて論じた。 
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研究発表
シンポジウム  結婚移住女性と多文化共生—ハーグ条約締結を視野に入れて  多文化共生社会の現在と在日外国籍女性  2013/12/08  結婚移住女性というキィ・ワードを用いることで、日本の外国籍女性のみならず、海外の日本人女性がともに抱え、直面する問題を明確した。人口減少社会のなか、多文化共生の新たな段階に来ていることを示した。 
学会発表  国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)と日本  移民政策学会 2012年度冬期大会  2012/12/08   
学会発表  クロス・カルチュラル・キッズと国籍  比較家族史学会第51回大会ミニ・シンポジウム 6月21日  2009/06/21  比較家族史学会の推薦理事に推薦され、企画委員として初のミニ・シンポジウム企画を依頼された。ミニ・シンポジウムは、「越境家族と国籍」とし、比較家族史が扱ってきた従来の近代国民国家内の家族の比較の視点ではとらえきれない越境家族の増加を、クロス・カルチュラル・キッズという、親の意向で越境せざるを得ない子どもたちの増加の側面と、歴史的に彼らは、戸籍と国籍の差異化作用を巧妙に利用して処遇され、日本国家に統合されてきた。少子・高齢社会である日本は今後、彼らの潜在的可能性を引き出す必要がある。越境家族がおかれるその存立基盤の脆弱性は、人身取引に近い国際結婚、国際「連れ子」再婚、国際結婚の破綻における「子の奪取」など、「子どもの安全保障」にも影響を与えることを明確にした。 
学会発表  “Who will become a Japanese National? : The Politics of Marriage and Community in Japan.”  The 3rd Annual NAJS(Nordic Association for the Study of Contemporary Japanese Society北欧現代日本社会研究学会) Conference, Helsinki, 27-29 April 2006  2006/04/27  北欧現代日本社会研究学会と日本学術振興会ストックホルム研究連絡センター共催カンファレンスに招聘され、“Who will become a Japanese National? : The Politics of Marriage and Community in Japan.”と題して報告をおこなった。戦後日本社会の変化、特に、冷戦期以降にグローバル化がすすむなか、日本における結婚と家族の変化を、とくに現代の大学生と親世代を比較しながら、若年層の雇用の不安定化、親世代の強固な「家族の戦後体制」イデオロギーのなかにつつまれなかで急増するフリーター、ニートなど、結婚を通して家族を形成することの困難さがあることを論じた。一方で、 日本人女性の海外流出、国際結婚あるいは外国籍の男女から生まれる子どもたちの急増は、誰が日本人になるのか、誰が日本人として育てあげるのかという問題は少子高齢化社会に向けて政策的に急務であることを示した。 
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その他研究業績
事典項目の執筆 国際結婚によるこどもたち」比較家族史学会編 2015『現代家族ペディア』弘文堂 p269  2015/11/15-2015/11/15  その他  単独   
「『ハーグ条約』締結だけでは解決しない」  2013/05/13-現在  その他  単独  2012年夏、米国国務省が主催するインターナショナル・ビジター・リーダーシップ・プログラム(IVLP)に参加したことから得られた知見をもとに、条約だけでは解決しない点を論じた。 
「ハーグ条約と日本 -日本人女性による国境を越えた子の「連れ去り」を経験した父親たち-」  2013/01-2013/01  その他  単独  2012年夏、米国国務省が主催するインターナショナル・ビジター・リーダーシップ・プログラム(IVLP)に参加する機会を得た。国際的な子の奪取に関する条約であるハーグ条約と「連れ去り」経験した父親たちを中心に、日本ではあまり報道されない側面に迫った。 
国際結婚を旅する  2013/01-2013/01  その他  単独  まほら 
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受賞学術賞
第1回日本社会学会奨励賞(著作の部)  2002/11/16  国内 
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教科書・教材
「レジメの作り方、レポートの書き方」  2015/04/01  嘉本伊都子、霜田求、手塚洋輔、中田兼介、中山貴夫、西尾久美子編著『現代社会を読み解く』晃洋書房(2015)は、FDの一環である。大学入学直後のゼミ、基礎演習で使用する教科書を編集した。 その中で担当した章「レジメの作り方、レポートの書き方」で、大学のゼミで必要となるアカデミックスキルを1回生でもわかるように書いている。 
嘉本伊都子 2010 「21世紀日本の課題としての自己表現―『思いやり』の実践―」  2010/04/01  加茂直樹、初瀬龍平、南野佳代、西尾久美子編著 『現代社会研究入門』晃洋書房は、FDの一環で出版された教科書である・1回生の基礎演習で使用することを念頭に、担当した「21世紀日本の課題としての自己表現―『思いやり』の実践―」では、自己紹介からレジメの書き方、レポートの作成まで、いかに「思いやり」をもって作成し、表現していくかを示した。 
国際結婚論 現代編、歴史編  2008/11/08  本学開講 国際結婚論の教科書2冊。江戸時代から戦争花嫁までが歴史編。敗戦後から現代までが現代編。試験範囲は2冊からまんべんなく。国際結婚という現象をとうして全近代、近代、現代社会を斬る。How to 本ではない。 
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