論文
公開件数:36件
No. 発表論文の標題 掲載誌名 論文誌種別 単著・共著区分 巻号頁 出版日 著者名 ISSN DOI 概要
1 J.R.ヴェーバーの唱歌教育改革論とその方法
『関西楽理研究』(関西楽理研究会)
学術雑誌
単著
XXXⅢ, 1-14
2016/11
関口博子


19世紀中期にドイツ語圏スイスの学校音楽教育の改革を推進したJ.R.ヴェーバーの唱歌教育改革論とその方法について、彼の主著『理論的実践的唱歌論』の分析を通して、ペスタロッチ主義との関連性という視点から考察した。
2 「リトミックの理念-リズムの根本思想-」
『日本ダルクローズ音楽教育学会創立35周年記念論集』
学術雑誌
単著
113-121
2015/03
関口博子


リトミックという語は、もともとリズム法を意味する言葉で、古代ギリシャから進退運動とのかかわりで用いられていた。しかし時代が進むにつれ、音楽の時間区分としての意味しか持たなくなっていったが、H.G.ネーゲリのリズムの思想にジャック=ダルクローズのリトミックにつながるものが見出せる。また、カール・ビューヒャーの『労働とリズム』もジャック=ダルクローズのリズムの根本思想に多大な影響を及ぼした。
3 「18世紀後半のドイツにおける子どもの歌の創始-J.A.ヒラー『子どものための歌曲集』(1769)の分析を通して-」
『幼児教育史研究』(幼児教育史学会)
学術雑誌
単著
9, 17-32
2014/10
関口博子


18世紀後半のドイツでは、民謡のような親しみやすい子どもの歌が、著名な作曲家たちによってつくられるようになった。その最初期の代表作と言えるのが、J.A.ヒラーの『子どものための歌曲集』である。本稿では、民謡運動とのかかわりから本曲集成立の背景を探り、所収曲の楽曲と歌詞の分析を詳細に行い、その特徴について考察した。さらに、本曲集の音楽教育への影響とその歴史的意義についても考察した。
4 「19世紀前期ドイツ語圏における合唱運動の興隆-C.F.ツェルターの活動を中心として-」
『同朋大学論叢』(同朋大学)
大学・研究所紀要
単著
97, 1-14
2013/03
関口博子


19世紀前期のドイツ語圏では、合唱運動が興隆していた。北ドイツのそれはツェルターの南ドイツおよびスイスのそれはH.G.ネーゲリの影響を強く受けている。ツェルターは、限られた人数での洗練された合唱をめざし、一方、ネーゲリは、民衆教育の観点から大人数での合唱を推奨していた。北ドイツと南ドイツの合唱運動は、両者の影響から異なった性質の運動として出発したが、次第に大人数で愛国的な歌を歌うという似た性格を持つものとなったということが明らかになった。
5 「最初期の子どもの歌-その成立と音楽教育的意味-」
『幼児音楽研究』(幼児音楽研究会)
学術雑誌
単著
51, 18-23
2012/05
関口博子


最初期の子どもの歌であるJ.A.ヒラーの『子どものための歌曲集』について、その楽曲構成と歌詞について詳細に分析し、その音楽教育への影響と歴史的意義について考察した。その結果、短い曲が多い、単純拍子や長調が多いなど、現代の子どもの歌と共通する特徴が多く見られた。また歌詞については、教訓的な内容のものが多いことも明らかになった。この曲集は、19世紀に多く作られる子どもの歌の原型となった点で歴史的にもきわめて重要である。
6 文献・図書紹介:リチャード・アマレット、アン・マリー・スタンレー監修/神原雅之、塩原麻里日本語監修。『世界のミュージック図鑑』
『ダルクローズ音楽教育研究』(日本ダルクローズ音楽教育学会)
学術雑誌
単著
35, 85,86
2012/03
関口博子


イギリスで出された子ども向けの音楽図鑑を日本語に翻訳したものである。音楽史を古代から現代まで、子どもの視覚に訴えかけてわかりやすいように作られたもので、文章は短く、カラーの図や写真を豊富に取り入れられた図鑑である。翻訳も、易しい言葉で子どもに分かりやすいように工夫されている。
7 「J.A.P.シュルツ『民謡調の歌曲集』の特徴-18世紀後半のドイツにおける民衆啓蒙と音楽教育との関わりを視点として-」
『新 モーツァルティアーナ 海老澤敏先生傘寿記念論文集』
学術雑誌
単著
614-624
2011/11
関口博子


本稿では、18世紀後半のドイツで多く作られた民謡調の歌の代表作である、J.A.P.シュルツの『民謡調の歌曲集』について、その楽曲構成と歌詞について詳細に分析することを通して、この歌曲集を民衆啓蒙と音楽教育とのかかわりという視点から考察した。このような民謡調の歌曲集が広まったことで、19世紀の合唱運動の素地を作ったと言えよう。
8 「H.G.ネーゲリの教育改革構想-ペスタロッチ主義という視点から-」
『音楽教育史研究』(音楽教育史学会)
学術雑誌
単著
13, 27-38
2011/03
関口博子


1830年代のカントン・チューリッヒ(スイス)における教育改革に、ペスタロッチの教育思想や原理がどのように反映されたのか、ペスタロッチ主義の音楽教育家であるH.G.ネーゲリの教育改革構想について検討することを通して、音楽教育改革を視点の中心において考察した。その結果、基礎教育の重視、宗教教育の軽視など、ネーゲリの考える方向と合致する形でカントン・チューリッヒの教育改革が成し遂げられたことが明らかになった。
9 「ペスタロッチ主義の歌唱教本とダルクローズ・ソルフェージュ-「教材性」という視点から-」
『同朋福祉』(同朋大学社会福祉学部)
大学・研究所紀要
単著
16, 157-166
2010/01
関口博子


本稿では、H.G.ネーゲリ/M.T.プファイファーの『ペスタロッチの原理による唱歌教育論』、B.C.L.ナトルプの『民衆学校教師のための歌唱指導の手引き』等のペスタロッチ主義の教本と、『ダルクローズ・ソルフェージュ』との関係を「教材性」という視点から再検討した。そして、それぞれ理論的傾向が強いか、教材的な傾向が強いか、その性質を明らかにし、両者の関係について考察を行った。
10 「ダルクローズ・ソルフェージュにおける音程・音階の導入とその練習方法-ペスタロッチ主義の方法との比較検討を視点として-」
『リトミック実践の現在』(日本ダルクローズ音楽教育学会創立35周年記念誌)
学術雑誌
単著
121-128
2008/11
関口博子


本稿は、『ダルクローズ・ソルフェージ』とペスタロッチ主義音楽教育の2つの教本、プファイファー/ネーゲリの『唱歌教育論』とナトルプの『手引き』について、音程・音階の導入とその練習方法に絞って比較し、共通点・類似点と相違点を明らかにしたものである。その結果、全音―半音の区別から音程を導入する点、C-durの長音階から音階を導入して短調はかなりあとになってから出てくるなど、多くの共通点が明らかになった。
11 「19世紀前期ドイツ語圏スイスにおける学校音楽教育の改革と合唱運動-H.G.ネーゲリの思想とその活動の歴史的意義-」
『音楽教育学』(日本音楽教育学会)
学術雑誌
単著
36/ 2, 12~22
2006/12
関口博子


本稿では、19世紀前期ドイツ語圏スイスにおけるペスタロッチ主義による学校音楽教育の改革と合唱運動という2つの視点から、ネーゲリの音楽教育思想とその活動の歴史的意義を再評価することを試みた。彼は、学校音楽教育を出発点に民衆レベルの芸術運動まで展望し、そこまで一貫した理論を構築して実践して、それを協会運動として構想・展開した。ネーゲリの音楽教育の改革は、広義の民衆文化の改革と創造の運動であったと言える。
12 「教育思想にみる『総合』の概念-近代ドイツ語圏の思想家・教育家達の著作の検討を通して-」
『幼児音楽研究』(幼児音楽研究会)
学術雑誌
単著
40, 2~9
2006/11
関口博子


山本文茂教授を研究代表者とする後掲の科研費による共同研究報告書に書いた拙稿の内容を一部、幼児音楽という視点から書き改めたものである。近代ドイツ語圏の思想家、教育家達の著作の検討を通して、「総合」とは何か、その概念について考察した。具体的にはペスタロッチの人間の諸能力の調和的発達の概念、ネーゲリ、ナトルプ、フレーベルの思想、シラーの美的教育論などについて、「総合」との関連性という視点から検討した。
13 文献・図書紹介:河口道朗監修『音楽教育史論叢』(開成出版)
『ダルクローズ音楽教育研究』(日本ダルクローズ音楽教育学会)
学術雑誌
単著
30, 91,92
2006/03
関口博子


2005年12月に出版された全3巻4分冊、執筆者全54人という大規模な音楽教育史の論文集『音楽教育史論叢』の紹介を行った。本論叢は、分野ごとに関連する論文を配列したものであり、「第Ⅰ巻 音楽の思想と教育」「第Ⅱ巻 音楽と近代教育」「第Ⅲ巻 音楽教育の内容と方法」となっており、きわめて多岐にわたる内容の論文が収められている。「音楽教育の歴史認識とその研究成果」として「その一里塚」の役割を果たしている。
14 「入門期の音楽教育における音楽と言葉との関係-ペスタロッチ主義の方法を視点として-」
『同朋福祉』(同朋大学社会福祉学部)
大学・研究所紀要
単著
12, 131~141
2006/03
関口博子


本稿では、子ども達の入門期の音楽教育における音楽と言葉との関係に着目し、それを意識する一つの事例としてペスタロッチ主義の方法を取り上げ、その内容について詳細に分析することを通してペスタロッチ主義の方法の特徴とその意義について考察し、言葉のアクセントと音楽とが合うことの重要性について改めて考えてみた。音楽と言葉との関係を意識させる練習方法を考案した彼らの姿勢には、今日の私達も大いに学ぶものがある。
15 「ペスタロッチの理想とする音楽-ラヴァター/シュミットリン『スイスの歌』に着目して-」
『幼児音楽研究』(幼児音楽研究会)
学術雑誌
単著
38, 2~11
2005/11
関口博子


ペスタロッチは、彼の最初の教育実践の場であったノイホーフの貧民学校において、ラヴァター作詞・シュミットリン作曲の『スイスの歌』を子ども達のために取り寄せ、それを20数年後のブルクドルフの学園でも歌わせていた。『スイスの歌』は、18世紀末のスイスで民衆に広く植われていた歌である。本稿では、『スイスの歌』の歌詞や音楽的特徴等を詳細に分析し、なぜ『スイスの歌』をペスタロッチが好んだのかを明らかにした。
16 「B.C.L.ナトルプの唱歌教育論とその方法-ペスタロッチ主義という視点から-」
『音楽教育研究ジャーナル』 (東京芸術大学音楽教育研究室)
大学・研究所紀要
単著
23, 1-15
2005/04
関口博子


ドイツにおけるペスタロッチ主義音楽教育の受容は、アメリカ、さらにはわが国の学校音楽教育の創始にもつながる。そのドイツにおいてペスタロッチ主義による学校音楽教育の改革を推進したB.C.L.ナトルプの唱歌教育論とその方法の特質について、本稿ではペスタロッチ主義という視点から、特にH.G.ネーゲリのそれと比較しながら考察した。ナトルプが音楽の基礎教育の方法改善に果たした意義は、きわめて大きいと言えるであろう。
17 「18世紀後半のドイツ語圏における民衆の歌唱活動にみる愛国運動の萌芽-ラヴァター/シュミットリン『スイスの歌』(1769)に着目して-」
『長野県短期大学紀要』
大学・研究所紀要
単著
59, 55~65
2004/12
関口博子


本稿は、18世紀後半の素朴な民衆の歌唱活動について検討することを通して、19世紀に興隆する合唱運動が愛国運動と結びつくことになるその萌芽を探ろうというものである。本稿では特に、18世紀末のドイツ語圏において民衆の間で広く歌われていたラヴァター/シュミットリンの『スイスの歌』について詳細に分析し、その歌詞から音楽的特徴まで明らかにすることを通して、18世紀末の民衆の歌唱活動の特徴について考察した。
18 「C.F.ツェルターの合唱活動-19世紀前期ドイツにおける合唱運動との関係に着目して-」
『日本音楽学会創立50周年記念国際大会報告書(Proceedings)』
学術雑誌
単著
143~146
2004/10
関口博子


ツェルターのリーダーターフェルにおける男声合唱の活動に焦点を当て、彼の活動がドイツの男声合唱運動の発展にどのような影響を及ぼしたのか明らかにした。またネーゲリの影響を受けたとされる南ドイツの男声合唱運動とツェルターの影響が強かった北ドイツのそれとはどのような関係にあるのかについても考察した。その結果、次第に両者とも大規模で愛国的な歌を歌うという類似した性格の運動になっていったことが明らかになった。
19 連載「大人のためのレッスン処方箋」第1回「見ましょう」第2回「歌いましょう」第3回「読みましょう」第4回「踊りましょう」第5回「イメージしましょう」
『ピアノスタイル』
その他
単著
5-9, Vol.5: 54,55, Vol. 6:54,55,Vol.7:54,55,Vol.8:54,55,Vol.9:6
2004/07
関口博子


大人のためのピアノ雑誌『ピアノスタイル』において私は、「大人のためのレッスン処方箋」というタイトルで計5回の連載を行った。この雑誌は季刊誌で、7月、10月、1月、4月の発行である。この連載では、見る、歌う、読む、踊る、イメージするという5つの視点から大人のためのピアノレッスンについて、これまでにない新しい提案を行った。例えば、「読む」では、作曲者について書かれた文献や教則本の解説を読むなどである。
20 事典項目執筆:「スイス連邦」
日本音楽教育学会編『日本音楽教育事典』音楽之友社
その他
単著
510~511
2004/03
関口博子


スイスの音楽教育について、教育制度から一般教育、専門教育、社会教育に至るまで、それぞれについてその歴史から現在の状況、今後の課題まで、約3500字にまとめた。スイスは、伝統的に各カントン(州)の自治が強く、教育に関しても各カントンで大きく異なっている。各カントンに根づいている伝統を生かしつつ、地域間で格差のない教育を実現するためにはどうしたらよいのか、ということがスイスの教育全体の大きな課題である。
21 「19世紀前半のドイツ語圏における学校音楽教育の改革と合唱運動-スイスにおけるH.G.ネーゲリの思想とその活動を中心として-」
大阪芸術大学大学院審査博士論文
その他
単著
全263
2004/03
関口博子


本論文は、平成15年9月に大阪芸術大学大学院芸術文化研究科に提出し(論文博士として学位申請)、平成16年3月に博士(芸術文化学)の学位を取得した博士論文である。本論は2部6章構成。本論文では、19世紀前半のドイツ語圏における学校音楽教育の改革と合唱運動をネーゲリとの関係において考察した。ネーゲリは、音楽教育を教会中心から学校中心へと変え、音楽を学校から社会へと広めるのに多大な貢献をしたと言える。
22 「近代ヨーロッパにおける音楽思想の変遷-音楽と心との関係に焦点を当てて-」
『長野県短期大学紀要』
大学・研究所紀要
単著
58, 43~51
2003/12
関口博子


ルソーは、人間の情念の抑揚が旋律であり、旋律こそ音楽の生命とし、ネーゲリは、音楽は形式であり、それを構成するリズムを音楽の基礎とした。ルソー的な旋律重視の考え方とネーゲリ的なリズム重視の考え方は、音楽教育の方法にも影響を与えた。すなわち、リズム重視のネーゲリの作成した方法をドイツの音楽教育家達が旋律を重視する方向へと改変し、そこに音楽を支える思想と実際の音楽教育の方法とのねじれが生じたのである。
23 「ダルクローズ・ソルフェージュとペスタロッチ主義音楽教育」
『リトミック研究の現在』(日本ダルクローズ音楽教育学会創立30周年記念論文集)
学術雑誌
単著
40~49
2003/11
関口博子


本稿は、リトミックの創始者として著名なジャック=ダルクローズのソルフェージュとペスタロッチ主義音楽教育との関係について、『ダルクローズ・ソルフェージ』と『ペスタロッチの原理による唱歌教育論』との具体的な比較検討を通して考察したものである。その結果、両者の間には、音階の導入の仕方等、具体的な方法においてはさまざまな相違点があったものの、特に理念の面では大きな共通性があることが明らかになった。
24 「M.T.プファイファー/H.G.ネーゲリ著『ペスタロッチの原理による唱歌教育論』(1810)再考-プファイファーの実践と3人の役割に着目して-」
『長野県短期大学紀要』
大学・研究所紀要
単著
57, 47~58
2002/12
関口博子


プファイファー/ネーゲリの『ペスタロッチの原理による唱歌教育論』(1810)については、従来はそこにペスタロッチのメトーデがどのように反映されているかに焦点が当たっていたが、本稿では、それだけでなくプファイファーの唱歌教育実践やネーゲリの音楽教育観がどのように反映されているのかについても具体的に分析し、著作における3人の役割の分類を試みた。その結果、この著作には3人の理念や実践がよく融合されていた。
25 「H.G.ネーゲリの合唱教育-合唱のための2つの教本の分析を通して-」
『音楽教育史研究』(音楽教育史学会)
学術雑誌
単著
5, 21~32
2002/12
関口博子


本稿では、ネーゲリの作成した『男声合唱のための唱歌教育論』(1817)と『合唱教本』(1821)という2つの合唱のための教本について、まず『ペスタロッチの原理による唱歌教育論』(1810)からの継続性を明らかにした上で、2つの合唱のための教本の内容について、教本所収の合唱曲も含めて分析し、ネーゲリの合唱教育論とその方法の特質を明らかにした。ネーゲリの合唱教育は、学校教育に続くものであることが明らかになった。
26 「ペスタロッチと音楽教育」
『幼児音楽研究』(幼児音楽研究会)
学術雑誌
単著
31, 2~11
2002/04
関口博子


本稿では、ペスタロッチの音楽(教育)観、ペスタロッチの学園における音楽教育、さらに彼の協力者のネーゲリによる音楽教育について比較検討を行い、ペスタロッチと音楽教育とのかかわりについて再考するとともに、ペスタロッチとペスタロッチ主義音楽教育との関係についても考察を行い、その歴史的意義と今日的な意味について問い直した。ペスタロッチ主義音楽教育は、日本では形式的な方法だけが取り入れられた嫌いがある。
27 「ペスタロッチの学園における子どもの唱歌活動と唱歌教育-イヴェルドンの学園で編集された『歌集』(1811)の分析を通して-」
『長野県短期大学紀要』
大学・研究所紀要
単著
56
2001/12
関口博子


本稿は、ペスタロッチのイヴェルドンの学園で編集された『歌集』(1811)の分析を通して、彼の学園における子どもの唱歌活動の一端を明らかにし、『歌集』にペスタロッチの理念がどのように反映されていたのかについて考察したものである。その結果、この『歌集』は、祖国愛や人間の日常に欠かせない重要なものとして歌をとらえていたペスタロッチの音楽や唱歌教育に対する考え方を大きく反映させたものであることが明らかになった。
28 「H.G.ネーゲリとスイスの男声合唱運動-19世紀前期スイスにおける音楽と社会の一側面-」
『音楽学』(日本音楽学会)
学術雑誌
単著
47/ 1, 27~39
2001/10
関口博子


本稿は、ネーゲリとスイスの男声合唱運動との関係について考察することを通して、19世紀前期スイスにおける音楽と社会との影響関係の一端を浮き彫りにしたものである。スイスの男声合唱運動は、ネーゲリの合唱活動を契機として発展したものであり、ネーゲリによって契機を与えられた。しかしそれは、高度な芸術を民衆の共有財産にするというネーゲリの合唱の目的を次第に離れ、愛国的な運動に組み込まれていったことがうかがえた。
29 「19世紀初頭のドイツにおけるペスタロッチ主義音楽教育の受容」
『長野県短期大学紀要』
大学・研究所紀要
単著
55, 71~81
2000/12
関口博子


本稿は、19世紀初頭のドイツにおけるペスタロッチ主義音楽教育の受容の経緯をたどりながら、なぜ、発祥の地であるスイスよりも早い時期にドイツにそれが受容されたのかについて考察したものである。その最大の要因は、1810年代のプロイセン教育改革期に、C.A.ツェラーやB.C.L.ナトルプなど、教育改革に直接携わった教育家達が教育行政の側から公にペスタロッチ主義による学校音楽教育の改革を推し進めていたことにあったと言える。
30 「H.G.ネーゲリにおけるペスタロッチ主義音楽教育の特質-ペスタロッチの音楽教育観との比較検討を通して-」
『学校教育学研究論集』(東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科)
大学・研究所紀要
単著
3, 1~10
2000/03
関口博子


本稿は、ペスタロッチ中心であった従来の先行研究とは異なり、ネーゲリの音楽(教育)観という視点から、ペスタロッチ主義音楽教育の特質を再検討したものである。ネーゲリは、ペスタロッチのメトーデを基本的には踏襲しているが、音楽と直観との関係や音楽教育の目標観については、ペスタロッチと異なる面も持っており、そうした相違点が、ネーゲリによるペスタロッチ主義音楽教育の方法構築にも反映されていることがうかがえた。
31 「19世紀前期カントン・チューリッヒ(スイス)の学校教育におけるペスタロッチ主義音楽教育の受容-H.G.ネーゲリ『学校唱歌集』(1833)の分析を通して-」
『音楽教育学』(日本音楽教育学会)
学術雑誌
単著
29/ 1, 1-16
1999/06
関口博子


本稿は、ネーゲリの『学校唱歌集』(1833)の内容分析を通して、スイスの学校教育にペスタロッチ主義音楽教育がどのように受容されたのか、その経緯を明らかにしたものである。ペスタロッチ主義音楽教育の「易しいものから難しいものへ」という方法は、現在でもなお、音楽における基礎練習や教材の配列等に影響を残している。その意味で本稿は、現代の音楽教育の意味を改めて問い直す一つの指針になるのではないかと思われる。
32 「窓ひらき給え Beautiful Dreamer Stephen Collins Foster」
松山祐士編『フォスター歌曲選集』(ドレミ楽譜出版社)
その他
単著
6,7
1998/02
関口博子


フォスターの歌曲は日本でかなり親しまれているとはいえ、彼の生涯について日本語で書かれた詳細な文献はほとんどないため、この解説文を書くにあたっては、フォスターの子孫が書いた英語によるフォスターの伝記を基礎とし、若干、音楽事典等も参照しながらわかりやすくまとめた。フォスターは、純粋にアメリカ的な性格を持った歌を最初に書いた作曲家として、アメリカを代表する作曲家の一人に数えてよいであろう。
33 「ブルクミュラー25の練習曲/レッスン・ノート」
『CD+楽譜集ブルクミュラー25の練習曲』(ドレミ楽譜出版社)
その他
単著
6~13
1994/06
関口博子


『18の練習曲』と同様、まず簡単にブルクミュラーの生涯について解説し、その上で、ブルクミュラーの作品のなかで今日最もよく知られているのがこの『25の練習曲』で、これは初心者向けのピアノ練習曲であり、この曲集にはオクターヴがない、ペダルも必要ないなど、この曲集の特徴について述べた。「レッスン・ノート」では、『25の練習曲』は『18の練習曲』より対象年齢が低いので、解説の際にはその点を考慮した。
34 「ブルクミュラー18の練習曲/レッスン・ノート」
『CD+楽譜集ブルクミュラー18の練習曲』(ドレミ楽譜出版社)
その他
単著
8~13
1994/05
関口博子


まずブルクミュラーの生涯について、その生い立ちからパリでのピアニスト、作曲家としての活動、ピアノ教育者としての活動について簡単に解説し、その上で『18の練習曲』は、『25の練習曲』よりテクニック的にやや難しくなっており、少し高度な演奏表現が要求されるが、音楽的にはより深い内容を持っていると述べた。その後の「レッスン・ノート」では、各曲の解説と譜例を交えた具体的な練習上のアドバイスをした。
35 「ペスタロッチ主義-学校音楽教育のはじまりを学ぶ-」
『音楽広場』(クレヨンハウス)
その他
共著
9/ 3, 99~114
1994/03
繁下和雄、関口博子


代表的な幼児教育の音楽雑誌『音楽広場』においてペスタロッチ主義音楽教育について改めて問い直した。ペスタロッチ主義音楽教育は、日本に導入された際、その形式のみが導入され、遊びのなかでの音(音楽)との対話というその教育原理の根本にあるものが忘れ去られてしまった嫌いがある。今日の音楽教育の問題を歴史をさかのぼって考察した。
36 「『季刊音楽教育研究』の内容分析-量的・質的傾向をめぐって-」
『季刊音楽教育研究』(音楽之友社)
学術雑誌
共著
33/ 1, 106~110
1990/01
河口道朗、山本文茂、企画:澤崎眞彦、佐野靖、分担執筆: 坂田薫子、柴田篤志、山田美由紀、鎌形由貴乃、関口博子、二俣泉、他


これは、『季刊音楽教育研究』(現在は廃刊)の創刊号(昭和49年)~60号(平成元年)に掲載された記事内容を分析し、その傾向を探ろうという共同研究である。