論文
公開件数:43件
No. 発表論文の標題 掲載誌名 論文誌種別 単著・共著区分 巻号頁 出版日 著者名 ISSN DOI 概要
1 有間皇子自傷歌の背景:斉明紀への検討を通じて
日本文学文化
大学・研究所紀要
単著
4, 17-30
2005/02
池原陽斉


『日本書紀』の有間皇子伝には省略したと明記する箇所があり、これを皇子への同情と見做す説が提出されている。しかし、この説は追認し難く、『萬葉集』と『日本書紀』では皇子への意識に差があることを論じた。
2 有間皇子追悼歌群と大宝元年紀伊行幸
日本文学文化
大学・研究所紀要
単著
5, 2-16
2006/02
池原陽斉


大宝元年(701)の紀伊国行幸に際しては、有間皇子への追悼歌が詠まれている(巻二)。翻って巻九の行幸従駕歌に目を向けると、有間皇子への追悼意識が見え隠れする作が多く、この追悼こそが行幸の目的であったと論じた。
3 老病死に関する万葉歌文集成:第3部「死」和歌編
東洋大学大学院紀要
大学・研究所紀要
共著
43, 145-208
2007/02
大久保廣行、早川芳枝、池原陽斉


『老病死に関する万葉歌文集成』編集に当たっての資料として、「死」に関わる萬葉歌の用例を採取し一覧とした。直接的な例はもちろん、譬喩についても摘出した。
4 『萬葉集』巻三・二六二番歌「雪驪朝楽毛」の本文と訓詁
日本文学文化
大学・研究所紀要
単著
7, 2-13
2008/02
池原陽斉


『萬葉集』巻三・二六二番歌の下句「雪驪朝楽毛」は、特に結句の本文に問題もあり、難訓として知られる。進出の廣瀨本の本文「雪驟」を生かし、これに即して読解すべきと論じた。
5 大伯皇女の歌二首: 一〇五・一〇六番歌の類型性を中心に
東洋大学大学院紀要
大学・研究所紀要
単著
44, 57-76
2008/02
池原陽斉


『萬葉集』巻二・一〇五、一〇六番歌は大伯皇女から弟大津皇子への相聞歌であるが、表現を類例から探っていくと、恋の歌に属するものが多い。そのため、物語的歌群と判断する通説には従いがたいことを述べた。
6 慶應義塾大学附属研究所斯道文庫所蔵 半井本『保元物語』〔翻刻〕
東洋大学大学院紀要
大学・研究所紀要
共著
44, 309-359
2008/02
坂詰力治、大村達郎、関明子(池原陽斉)


坂詰力治、大村達郎、関明子と共同執筆。未翻刻で影印の電子公開などもなされていない斯道文庫本『保元物語』を翻刻し、解題を附した。 
7 『萬葉集』巻二・一六四番の訓詁:古訓復権の可能性
日本文学文化
大学・研究所紀要
単著
8, 2-13
2009/02
池原陽斉


『萬葉集』巻二・一六四番歌の第二句「吾為君毛」は「ワガスルキミモ」と訓むのが通説であるが、「為」の訓点史と「ワガ~人称」という構文の傾向から推して、「ワガオモフキミモ」と訓む可能性が高いことを述べた。
8 半井本『保元物語』の文体研究:訓読副詞の使用を中心に
文学論藻
大学・研究所紀要
単著
83, 161-175
2009/02
池原陽斉


文体を判定する際の根拠とされることの多い訓読副詞に基づき、半井本『保元物語』の文章の性格を探った。半井本は漢字表記が多く漢文寄りの文体と見えるが、副詞の使用傾向は仮名文に近いことを明示した。
9 「献舎人皇子歌」の表現と類想
東洋大学大学院紀要
大学・研究所紀要
単著
45, 73-94
2009/02
池原陽斉


『萬葉集』巻九には柿本人麻呂による天武天皇の皇子たちへの献歌が複数収められている。そのうち、本稿では舎人皇子への献歌を対象とし、この皇子の周辺で人麻呂を中心とした恋物語が楽しまれていたことを論じた。
10 なぜ“Witsch”や“Hexe”を「魔女」と訳すことができるのか:日本における「魔女」あるいは「魔」の系譜
東洋大学人間科学総合研究所紀要
大学・研究所紀要
共著
10, 75-92
2009/03
千艘秋男、大野寿子、野呂香、早川芳枝、池原陽斉


古典文学の「魔」の用例を検証した。稿者は中世から近世の作品の語を調査し、「魔」が基本的に仏に敵対するものという意味で利用されていることを指摘した。
11 トポスとしての〈森〉の系譜:日本における自然観とその漢字文化・西洋文化受容(古代中世編)
東洋大学人間科学総合研究所紀要
大学・研究所紀要
共著
12, 117-138
2010/03
千艘秋男、大野寿子、野呂香、池原陽斉


古典文学の「森」の用語を探った。古代から近世までを対象とし、稿者は中世を担当した。辞書レベルでは「森」と「もり」の関係は密接でなく、「もり」という場合には神社との関係で把握すべき例が多いことを指摘した。
12 半井本『保元物語』における「首」の訓一考:古辞書と軍記作品の訓をめぐって
日本文学文化
大学・研究所紀要
単著
10, 53-65
2011/02
池原陽斉


「首」という漢字は、中世の古辞書においては「カウベ」と訓むのが一般だが、コロケーションから推して、軍記物語では「クビ」と訓むべき例も少なくないことを指摘した。
13 麻續王哀傷歌考
東洋大学大学院紀要
大学・研究所紀要
単著
47, 79-96
2011/02
池原陽斉


麻續王哀傷歌は、王に同情する立場での作との理解が一般的となっている。しかし、表現に即しては揶揄の要素が強いと認定でき、その方向で解釈すべきと論じた。
14 「異界」の意味領域:〈術語〉のゆれをめぐって
東洋大学人間科学総合研究所紀要
大学・研究所紀要
単著
13, 49-65
2011/03
池原陽斉


「異界」という術語の来歴をたどった。この術語についてはSFやファンタジー研究の用語に端を発するとの見解があるが、用例を探ると民俗学研究での利用が古く、単純には割り切れないことを指摘した。
15 日本古典文学における〈林〉の変遷:後編
東洋大学人間科学総合研究所紀要
大学・研究所紀要
共著
13, 25-48
2011/03
池原陽斉、松岡芳恵


古典文学における「林」の語誌をたどった論文。中近世の語誌を対象とし、池原が中世、松岡が近世を担当した。中世の林は物理的に木の茂った空間を指す場合が多く、歌枕を除くと抽象的な意味は見出しがたい。
16 「山前王哀傷作歌一首」考:長反歌の対応を中心に
東洋大学大学院紀要
大学・研究所紀要
単著
48, 67-82
2012/02
池原陽斉


『萬葉集』巻三・四二三番歌は作歌の対象や作品の表現など問題点が多い。本稿では史学の成果を踏まえ、作歌対象の石田王を作者山前王の弟と認定し、弟夫婦の死を悼んだ挽歌であると推定した。
17 『萬葉集』の「風流士」:訓点史の再考から
文学・語学
学術雑誌
単著
202, 1-13
2012/03
池原陽斉


『萬葉集』巻二・一二六、一二七番歌の「風流士」は本居宣長以来「ミヤビヲ」と訓まれ異説がない。しかし、「風流」を「ミヤビ」と訓む根拠は乏しいことを『遊仙窟』の古訓などから実証し、「アソビヲ」と訓むべきことを論じた。
18 「異界」の展開:意味領域の拡散をめぐって
東洋大学人間科学総合研究所紀要
大学・研究所紀要
単著
14, 33-49
2012/03
池原陽斉


「異界」という術語について、前稿「「異界」の意味領域」を継承し、主として民俗学のような周辺領域や、臨床心理学、教育学などの例も博捜し、その用法を確認することで、述語としての利用の難しさを述べた。
19 「みやび」と「風流」の間隙:『萬葉集』と『伊勢物語』をめぐって
古代中世文学論考
その他
単著
27, 7-34
2012/12
池原陽斉


『萬葉集』の「風流士」を『伊勢物語』の「いちはやきみやび」の先蹤と見做す理解がある。しかし、平安時代中期までの「風流」が「みやび」と解されることがない以上、接続すべきではないことを論じた。
20 『萬葉集』巻十および『赤人集』三系統対校表
東洋大学大学院紀要
大学・研究所紀要
単著
49, 41-66
2013/02
池原陽斉


『赤人集』は『萬葉集』巻十の抄本である。その系統は三種に分かれており、排列と本文に少なからぬ相違がある。従来は番号のみの対校表しかなかったので、本文を含めての対校表を作成した。
21 『萬葉集』巻十六・三八四六番歌の訓読と解釈:「馬繋」と「半甘」を中心に
上代文学
学術雑誌
単著
110, 70-84
2013/04
池原陽斉


『萬葉集』巻十六・三八四六番歌の「半甘」を「な(泣)かむ」と訓む説、「馬繋」を「馬を繋ぎ」と解する説には、いずれも表記法や構文に照らして疑問のあることを指摘し、次歌ともども、解釈を改めるべきことを論じた。
22 『萬葉集』巻二・大津皇子相聞歌群の資料性:物語性との相克
東洋通信
その他
単著
50/ 7, 15-24
2013/10
池原陽斉


『萬葉集』巻二に収められた大伯皇女・大津皇子に関わる歌々は、物語歌群として評価される場合が多い。しかし、相聞部と挽歌部に別置された両歌群を一続きの物語と読む理解には無理があることを指摘した。
23 「献新田部皇子歌」訓読試論:「茂座」借訓説をめぐって
美夫君志
学術雑誌
単著
87, 32-44
2013/11
池原陽斉


『萬葉集』巻三・二六一番歌の第六句「茂座」は「シキイマス」と訓むのが通説であるが、「茂」を「シク」と訓むのは用字法に照らして無理がある。「茂」を「サカエ」と訓む大系などの説を再評価し、「サカエイマス」と訓むべきである。
24 『古今和歌六帖』の「萬葉連番歌」一覧
日本文学文化
大学・研究所紀要
単著
13, 122-138
2014/02
池原陽斉


『古今和歌六帖』には『萬葉集』と同じ排列(または逆に排列)に萬葉歌を並べている箇所がいくつかある。上田英夫によって「連番歌」として認定されている。ただしミスもあるので、修正を施し、一覧とした。
25 「『歌経標式』の例歌」続貂:萬葉歌訓読の可能性
東洋通信
その他
単著
51/ 3, 15-24
2014/08
池原陽斉


矢嶋泉「『歌経標式』の例歌」は、『歌経標式』が『萬葉集』を参照している可能性を追求した論である。その見解を追認しつつ、見解を修正すべきではないかと考えられる点の見直しを行なった。
26 「わかること」と「わからないこと」:古代文学を研究するために
東洋通信
その他
単著
51/ 4, 4-7
2014/10
池原陽斉


東洋大学通信教育部の教材として執筆した。Wikipediaの柿本人麻呂の項目を材料に、レポート執筆に際してネット情報を利用する際の注意点について指摘した。
27 『萬葉集』伝来史上における『赤人集』の位置
古代中世文学論考
その他
単著
30, 5-29
2014/12
池原陽斉


『赤人集』は『萬葉集』巻十前半部の抄本だが、その全体像については不明な点が多い。本稿では、次点本訓との距離などを確認しつつ、その本文が『萬葉集』伝来史の古層に位置付けられることを明らかにした。
28 「御名部皇女奉和御歌」本文異同存疑:「嗣」と「副」の字形の傾向から
萬葉
学術雑誌
単著
219, 50-65
2015/04
池原陽斉


『萬葉集』伝本の字体は認定の揺れる場合がある。巻一・七七番歌の「副」と近年読まれることの多い字は、「嗣」を意図して書かれた異体字として理解すべきで、本文異同は存在しないことを論証した。
29 平安時代中期における『萬葉集』伝来の一様相:西本願寺本『赤人集』の形態を徴証として
上代文学
学術雑誌
単著
114, 53-67
2015/04
池原陽斉


西本願寺本『赤人集』は『千里集』と『萬葉集』巻十抄本を合冊した特異な伝本である。その合冊の要因が、『千里集』が句題和歌であり、平仮名別提訓本の『萬葉集』と形態が近似するためではないかと推定した。
30 仮名萬葉文献としてみた『赤人集』:『萬葉集』本文校訂の可能性をさぐる
國語國文
学術雑誌
単著
84/ 7, 1-13
2015/07
池原陽斉


『赤人集』は『萬葉集』巻十前半部の抄本だが、仮名歌集であるため、『萬葉集』の本文校訂に利用されることは希である。しかし、利用に堪えうる場合のあることを、具体的な徴証に基づき論証した。
31 「長皇子与皇弟御歌一首」考:「丹生の川」の意味するもの
東洋通信
その他
単著
52/ 3, 20-30
2015/08
池原陽斉


『萬葉集』巻二・一三〇番歌は、その表現をめぐって論争がある。種々の問題のうち、特に「丹生の川」という地名表現に注目し、当該歌が謎かけ歌であることを論じた。
32 『萬葉集』本文校訂に関する一問題:類聚古集と廣瀨本を中心に
文学・語学
学術雑誌
単著
213, 1-11
2015/08
池原陽斉


本文校訂に際しては、校合本文同士の関係を知悉しておくことが重要となる。類聚古集と廣瀨本という別系統と見做される伝本を対照し、欠陥本文に一致する点が多く、類似性が認めうることを指摘した。
33 『赤人集』三系統の先後関係:『萬葉集』巻十抄本の変遷史
國學院雜誌
学術雑誌
単著
116/ 10, 17-31
2015/10
池原陽斉


『赤人集』三系統の本文を対照し、最古写本である西本願寺本に瑕疵が多く、後代書写の書陵部本・陽明文庫本の方に信頼性を認めうる場合があることを確認し、『萬葉集』の抄本として、一本の本文に即くことの危険性を述べた。
34 近世期の人麻呂・赤人受容の一端:鶴岡市郷土資料館蔵の二歌集について
京都光華女子大学京都光華女子大学短期大学部研究紀要
大学・研究所紀要
共著
53, 194-179
2015/12
朝比奈英夫、藤田洋治、池原陽斉


鶴岡市郷土資料館蔵の「萬葉集柿本朝臣人麻呂歌」「同山部赤人歌」は、『萬葉集』の両歌人の作品を抄出した、近世期の特異な歌集である。この二集の翻刻を行ない、解題を附した。
35 仮名文献による『萬葉集』本文校訂の可能性:佐竹昭広説の追認と再考
日本文学文化
大学・研究所紀要
単著
15, 20-32
2016/02
池原陽斉


『萬葉集』巻七・一〇九九番歌の結句「陰尓将化疑」は佐竹昭広説によって「かげにならむか」と訓むのが通説である。それを是認しつつ、本文校訂に見直すべき点があることを、『古今和歌六帖』の本文異同に即して指摘した。
36 「籠毛與 美籠母乳」の注釈史再考
美夫君志
学術雑誌
単著
92, 40-52
2016/03
池原陽斉


『萬葉集』巻頭歌の冒頭二句「籠毛與 美籠母乳」は「コモヨ ミコモチ」と訓むことが通説となっているが、旧訓「カタマモヨ ミカタマモチ」の方が蓋然性の高い訓であると論じた。
37 古典のことば:消失と変遷
東洋通信
その他
単著
53/ 1, 6-9
2016/04
池原陽斉


東洋大学通信教育部の教材として執筆した。古典のことばには現代には残らないもの、残ってはいても変質しているものがある。主として後者について、問題点を喚起した。
38 三類本『人麿集』の萬葉歌:次点本的性格をめぐって
上代文学
学術雑誌
単著
117, 60-74
2016/11
池原陽斉


三類本『人麿集』が二類本を元に編纂されたことを確認するとともに、従来の『人麿集』の本文を『萬葉集』を参照して訂正する場合もあることを明示した。
39 面白かった、この3つ
リポート笠間
その他
共著
61
2016/11
池原陽斉


二松學舍大学文学部国文学科編『恋する人文学』(翰林書房、2016)、小田勝「「私家集全釈叢書」を読む」(『岐阜聖徳学園大学国語国文学』34)、大谷雅夫「大津皇子の臨終の歌と詩」(『國語と國文學』93-1)を論評した。
40 『萬葉集』巻二・一一九番歌の訓読と解釈
日本文学文化
大学・研究所紀要
単著
16, 1-11
2017/02
池原陽斉


『萬葉集』巻二・一一九番歌の第二句「逝瀬之早見」を「ゆくせをはやみ」と訓むべきこと、諦念の籠もった恋の歌として解釈すべきことを論じた。
41 当て読み文献としての『萬葉集』
日本文学文化
大学・研究所紀要
単著
16, 49
2017/02
池原陽斉


外来の文字である漢字と国産の文字である仮名を組み合わせて使用する日本語の表記にありようについて、『萬葉集』とこの歌集を引用する私家集を材料に解説した。
42 『萬葉一葉抄』と京都大学本『萬葉集』:寛元本的性格をめぐって
国文学研究資料館共同研究(特定研究)研究成果報告書 万葉集伝本の書写形態の総合的研究 論文編
その他
単著
23-36
2017/03
池原陽斉


『萬葉一葉抄』の本文が、次点本訓・仙覚本訓を併記する仙覚寛元本の体裁から強い影響を受けていることを、具体例に即して確認した。
43 『萬葉集』及び『人麿集』五系統歌番号対校表:附・大東急記念文庫蔵「人丸集」翻刻
古代中世文学論考
その他
共著
34, 33-98
2017/05
池原陽斉、藤原洋治、朝比奈英夫


私家集『人麿集』所収の萬葉歌と、『萬葉集』を対校した。『人摩集』五系統の歌番号を明示し、萬葉歌の所収状況を明らかにし、『古今和歌六帖』など、他の仮名萬葉文献の歌番号も参考に附した。さらに、未翻刻資料である大東急記念文庫蔵本(5類本)の翻刻も併載した。